備忘録的な何か

2018

2018年見た映画総括

 

今年は本格的にTwitterの映画アカウント動かしてみたり、昨年までと比べていろんな映画見れたなあと。あくまでも自分比だけど

ベスト10みたいにランクづけるの向いてないから映画館で観た映画で思い出せるやつだけざっくりと感想書いてくよ~ネタバレへの配慮はありません

 

 

 

・Kingsman:The Golden Circle

史上最高に格好良いカントリーロード

ハリー生きてたからマーリンも生きてるんだろうなって思っちゃいますね

お金かけれるB級感が好きです

 

・Grave/RAW

性への目覚めからカニバにめざめるのかと思えば逆でびっくり

ホラー映画のつもりで見に行ったんですけど思春期の葛藤とかそういうのを感じた

ストーリーの感想としてはわかってるなら違う進路選ばせろよって思ったし、絶対なんかあったときに身代わりにするために犬飼わせたやろってもやっとしました

全体的に姉が何をしたいのかがわからなかった

主演のGrance Marillierの演技力すごかったですね、何かにとりつかれているかのようだった

 

・Black Panther

キルモンガーかっこよすぎて泣く。10年くらい前のアニメ界隈の主役狙えるキャラだよなあ、ルルーシュとか夜神月系統の己の正義を貫く系のさ。

陛下自身も父親を亡くしているからキルモンガーの気持ちめっちゃわかるんだろうなって考えたらしんどい…

黒人文化や実際にあった出来事の取り入れ方がうまいというか、私の場合は過去にあっことや文化を知るきっかけになったといったほうが正しいから、歴史を知るきっかけとしての役割も果たしている印象

 

・The Greatest Showman

一番好きな曲はThe Othersideです

曲と映像が本当に素敵

実話をもとにしてるみたいだから本当はもっと闇深い部分もあったのでは?って意見もあるけど映画としては書かなくて正解だったんじゃないかなー

だいたいフィリップくんのおかげなのでバーナムさんは感謝したほうがいい

 

・Red Sparrow

叔父さんがプーチンにしか見えない

今年見た映画で一番スカッとするエンディングだった

 

・Avengers:Infinity War

虚無

 

・I,Tonya

セバスタ目当てで

コメディ調だけど毒親とかDV彼氏を筆頭とした人間関係の恵まれなさとか、それによって才能が潰されてしまったのはつらいものがあった

 

・Call Me By Your Name

他人の大切な記憶をのぞき見しているような感覚に陥る作品

一夏なんて一瞬だけど、一瞬だからこそ強烈に残るし輝かしくて美しい

I,Tonyaとは違って主人公を取り巻く環境が優しいんだけど、終わることだからと見逃されているからこそかもしれないって考えたら切ないししんどい

 

・Jurassic World:Fallen Kingdom

動物虐待みたいで見てて心が痛むシーンが多かった

クローン技術のほう稼げると思う

 

・BLUE MY MIND

RAWと流れが似てる

これもホラーというよりファンタジー要素強くてちょっとグロい青春映画ってかんじ

映像がきれいだった

 

・Fantastic Beasts:The Crimes of Grindelwald

ハリポタとジョニー・デップが洋画への入り口だったからファンタビにでてるのめっちゃうれしい

そこ掘り下げるんだってなったしどう続いていくのか楽しみすぎる

子供にかえったのかってくらいワクワクしたしやっぱり世界観がめちゃくちゃ好き

 

・Venom

ヴェノムちゃんめっちゃかわいいやんけ

 

Bohemian Rhapsody

Queenって天才が集まったバンドだったんだな

変に感動するように作ってないのが逆に感動した

劇中で流れる曲はどれもかっこよくて名曲はいつまでも色褪せないと実感した

 

後半ちょっと飽きてきた

感想は鮮度が命ですね

 

こんな適当な感じで来年もやっていこうと思いますがよろしくお願いします

今年はお世話になりました

 

ホラー・シネマ・パラダイス / ジョシュア・グランネル



日本ではDVD売ってないのかな。邦題で検索してもヒットしなかった。

深夜上映のみ、ホラー映画専門の映画館の管理人デボラ。ある日の勤務中に実母からその映画館を売ると言われ、お父さんの映画館を売るだと〜!?ユルセンッこのクソババア!!と実母を殺してしまいます。勤務中だからもちろん劇場にはお客さんが。なかなか映画が始まらないのではやくしろと騒ぎ出し焦ったデボラは誤って監視カメラの映像を流してしまいます。しかしその映像が観客にうけ、デボラはスナッフフィルムを流すことで劇場を繁盛させようとするが…

いいB級映画だけど登場キャラの8割方が見ていてイラっとする。まず主人公のデボラは最初は冴えないオドオドした性格だったのにスナッフフィルムがウケた瞬間に豹変して勘違い系高飛車女に。コンプレックス大爆発してて見ててちょっとしんどい。常連の男の子に媚び売って劇場に来た女の子は典型的な性悪だしその子の取り巻きの子達もめんどくさい系ウェイだし。この子達の担任のババアは急にマリリン・マンソンdisりだすし。なんなんだ。

新しく従業員雇ったあたりから面白くなりました。従業員のキャラもいい。双子ちゃんがとくにお気に入りです。ホラー映画と無表情な双子って相性いいよね。

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全体的になるオマージュが散りばめられているので元ネタ知ってたらより楽しめるんだろうなあって感じ。ホラーコメディのはずなのにエンディングがちょっと悲しい。デボラの死因は完全にコンプレックス拗らせ死だよ。


第七の封印 / イングマール・ベルイマン

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十字遠征から帰ってきたら死神が見えたので命を賭けてチェスに挑む。主人公は勝負が着くまでの間に神様の存在を確かめようとするが…

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中世のヨーロッパが舞台なのでペストの蔓延や魔女狩りにおける処刑、宗教に妄信的になるあまり人間同士で傷つけあう等結構エグいシーンも多かったですが、以外と暗くはなくコミカルなシーンも多々あり。テーマやあらすじは重いはずなのにとても見やすかった。

肝心の内容はなんというか難しかったです。十字遠征で特に成果が得られなかったことで信仰が揺らいだ主人公は信仰を取り戻すために神の存在を確認しようとするがどこへ行こうと確かなのは「死」のみ。悪魔でさえも姿が見えない。死神に問いかけても「何も知らない」と返ってくるばかり。とうとう何もわからないままチェックメイトを迎え、主人公たちは死神に命を奪われてしまう。7人になり空への道を踊り歩いているところを途中まで一緒に旅を続けていた芸者に見送られてエンディング。旧約聖書の内容が引用されているので宗教を理解していないと完全に理解することはできなさそうだ。
死とは?神とは?

主人公と一緒に死んでしまった人たちは、主人公の道ずれになってしまったんだろうか。芸者家族が逃げ切ったのを確認した時の表情が少し切なかった。主人公たちは聖書ないの仔羊になってしまったのかなあ。人数同じだし。希望を残しつつも不穏もある終わり方だと個人的には思いました。哲学的だけど見やすくて良かった◎ただ本当に難しかったから横で解説してもらいながら見たい映画。

宮廷画家ゴヤは見た/ミロス・フォアマン



それは、立ち入り禁止の愛

設定とキャッチコピーだけみたら神父と異教徒の切ない系の恋愛モノかな〜と思うじゃないですか?実際にジャンル恋愛だし軽い気持ちで借りたらとんでもなく暗くて重かった。誰ですかこのキャッチコピー考えたのは。軽く詐欺ですよ。

18世紀末のスペイン動乱の時代を邦題通りゴヤの目線で、絵のモデルであった修道士ロレンゾと商人の娘イネスの人生を歴史的背景を交えながら追う形でストーリーが展開していきます。異端審問の強化やフランス革命によって支配者がころころかわるまさに激動の時代と、それに振り回された人々のお話。原題はGoya's Ghosts。なんで家政婦は見たみたいな邦題にしたんだろうね。

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吐き気を催す邪悪とはッ!なにも知らぬ無知なる者を利用することだ……!自分の利益だけのために利用することだ…!
ロレンゾはこれを地でいくドクズでいっそ清々しいほど。イネスに手を出したのも弱みに付け込んだのとそこに美少女がいたからという理由に他ならないし、イネスは地獄のような環境で唯一優しくしてくれたのがロレンゾだったから絆されただけなのではなかろうか。恋愛と呼ぶよりどちらかというとストックホルム症候群とかそっち系だと思った。実際にロレンゾはイネスのことなど忘れてのうのうと家族作って暮らしていたわけだし。異教徒として15年間も捕らえられていたイネスの心の支えの1つがロレンゾというのがなんとも皮肉。

異端審問の様子が映されたり、ナポレオン軍の侵略のシーンだったり、史実的要素が強めなぶん辛さも増す。公開処刑が娯楽でしかなかったかのような描写は衝撃的。権力が二転三転し、その度に立場が逆転するんですが上手く対比させていて面白かった。

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ラストシーンがとても好き。イネスをモデルに天使を描いた、という台詞をここに繋げてくるとは。やるせない憂鬱な映像に対してアンバランスな子供達の明るい歌声。こういう演出に本当に弱い。

他の方のレビューを見ると8割くらいの確率でナタリー・ポートマンの演技がすごい、と言われているのですが本当に圧巻。拷問もされちゃうし精神病人収容所にも入っちゃう。ロレンゾ役の俳優さんもひけをとらず演技すごかったです。絶妙な気持ち悪さ。既視感のある気持ち悪さ。多分フロロー判事。

すごい文句ばっか言ってるように見えるけどとてもいい映画でした。全編通して胸糞悪いし救いはないから見た後に幸せな気分にはなれないけども、ある意味でのハッピーエンドという解釈も結構あるみたいですし。いわゆるメリーバッドエンド。スペインの歴史とか、ゴヤがどんな作品を残しているかを把握してから見たらより理解できるし楽しめるんじゃないかな。ちなみに私はゴヤの絵は我が子を食らうサトゥルヌスしか知りませんでした。
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最初に見たスペイン映画がパンズラビリンスなせいでスペイン映画に対するグロイメージがそのままスペインのイメージに繋がってたんですが、それがますます色濃くなりましたとさ。ちゃんちゃん。